美肌に導くスキンケア 第2回

美肌に導くスキンケア

 年代別肌悩みのアンケートを取ると、40~60代のお肌悩みの上位に “シワ・たるみ” が並びます。ふと鏡に映るご自身の顔を見て、お肌のたるみを感じたり、「こんなところにしわがあったかしら・・・」などドキリとしてしまわないように、日常のスキンケアを少し見直してみてください。気になるシワを薄くしたり、ハリのあるお肌を手に入れることは可能ですのでポイントをお伝えしていきます。

しわ、たるみ対策6つの方法

■しわ・たるみの主な原因
 紫外線、加齢、乾燥、表情筋の衰え、食生活、生活習慣、急激な体重の減少、頭皮の衰え、皮下脂肪の肥大など、肌ダメージは肌表面だったものから年齢を重ねる事によりお肌の奥(真皮)へ進んでいきます。

■乾燥ジワと深いシワの違い
 乾燥ジワと深いシワの簡単な見分け方は、お風呂に入った時などお肌が潤っている時にシワが消えたり薄くなった場合は乾燥ジワ、そうならない場合はダメージが深いシワです。目元などの乾燥ジワの場合は早めの対策が鍵となりますので、本格的なシワに移行させないためにも早期にケアをして下さい。

<乾燥ジワ対策>
①クレンジングや洗顔時に目元を強くこすらない
②化粧水や乳液を重ね付けする
③アイクリームや部分用シートを使い、保湿とシワケアをする ・・・また、目元を温められるシートや目元エステの美顔器、レンジで温めたホットタオルなど保温グッズを活用することで血行が促されるのでオススメです。
④目をこすらないように心がける ・・・アレルギーなどをお持ちで、かゆみがあるため目元をこすってしまう方もいらっしゃると思いますが、こする刺激で色素沈着やシワ、乾燥を進行させます。
⑤乾燥する季節は、加湿器を使用したり大きめのタオルを室内に干し部屋の湿度を上げることも効果的です。

■実年齢より老けて見えるシワ
 想像して頂きたいのですが、若い女性のイラストの “目の下” “ほうれい線” の部分に左右計4本の線を引くと急に老けて見えますよね。目元、ほうれい線にくっきりとしたしわが刻まれると老けた印象を与えてしまいます。20代など若い方でも笑った時の目じりのシワや、ほうれい線が気になるという声をよく耳にします。年齢を重ねても深いシワが少ない場合は、見た目年齢もぐっと下げることが可能です。

■シワ・たるみ対策6つの方法

①肌表面をしっかりと保湿をする。
 肌の土台をしっかりと保つためにも保湿ケアを欠かすことが出来ません。目元は特に皮膚が薄く、乾燥しやすい部分のため、化粧水、美容液、乳液などのスキンケア化粧品を肌に塗布する場合は、目元も丁寧に塗布してください。保湿力の高いオイル美容液もおススメです。

②真皮に働きかける成分のスキンケア、食品をとる
 お肌の真皮にある繊維芽細胞は肌内部の「コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸」を生み出す需要な細胞です。コラーゲンとエラスチンは肌のハリに欠かせないタンパク質です。この線維芽細胞を元気にすることがハリ・弾力を高めることに繋がります。繊維芽細胞に働きかける成分はビタミンC、ビタミンA、プラセンタなどが有効です。スキンケア化粧品と食事、健康食品などを活用し、内外美容の継続をすると効果の実感が得られやすくなります。またスキンケア化粧品を選ぶ際は「ハリに」「エイジング化粧品」と記載されたブランドを選んでください。

③表情筋を鍛える
 口元のたるみやシワ予防、口角が下がらない様にするために、口輪筋や頬筋など筋肉を鍛えることも大切です。マスク生活が長くなったことにより、無表情になりやすく、急激にお顔がたるんでしまったという方も増えています。
 筋肉は何歳でも鍛えられることが出来ると言われています。表情を豊かにすることや、表情筋を鍛えるトレーニングなども日々の生活に取り入れてみてください。但し、間違った方法をしてしまうと、逆にしわを作ってしまう原因となりますので、自己流では行わず専門家の指導を参考にしながら正しく行うことが大切です。

④頭皮ケア
 お顔の皮膚と頭皮は一枚で繋がっています。頭皮のマッサージを週に1~2回行う事も、たるみを防ぐ事に繋がります。頭皮マッサージの美容機器などを用いたり、美容オイルやスカルプケア用のローションなどを使ってケアをすることで、顔のたるみ防止や、艶やかな髪の育成にも有効です。

⑤酸化と糖化から肌を守る
<酸化> 酸化とはお肌や体内をサビさせることです。抗酸化作用のある化粧品や、食事を取り入れる。ビタミン類やポリフェノールなどもオススメです。また、ストレス、喫煙、飲酒、紫外線、添加物の多い食品なども肌や、体内を酸化させてしまいますので注意しましょう。

<糖化> 糖化とは肌や体内をコゲさせることです。糖化すると、肌のコラーゲン繊維にダメージが及び、皮膚の弾力性が低下し、シワ、たるみの原因になります。糖質(炭水化物・主食)の摂りすぎには注意してください。

⑥紫外線から肌を守る。
 紫外線は、肌表面の表皮にダメージを与え、肌を乾燥させ、メラニンを増やし、シミそばかすの原因となります。また、波長の長い紫外線A波は、お肌の真皮に到達し、肌内部を壊してしまいます。紫外線のダメージにより、たるみやシワが増え、光老化を招いてしまいます。

<その他>
・加齢による肌の弾力低下
 女性ホルモンが低下し、肌の弾力を保つコラーゲン繊維やエラスチン繊維の変性による機能低下、皮脂分泌減少による肌の乾燥などを招き、しわやたるみを進行させます。また、年齢とともに、体内のコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸も減少し、皮膚の新陳代謝も低下、シワが出来やすくなります。
“活性酸素を増やさない” 事と、抗酸化ケアを取り入れ “活性酸素を減らす” 二つの対策が有効です。

・急激な体重の減少
 肌のハリがなくなり、目のくぼみ、ほうれい線が目立ってしまいます。ストレスや、病気などの要因の場合は防ぐ事は難しいですが、過度なダイエットで、急激に体重を落としてしまうと、肌のハリや艶が失われ、今まで張っていた皮膚がたるみやシワに変化する可能性がありますので、ダイエットはゆっくりと計画的に行ってください。

 現在、シワ・たるみがまだそんなに気になっていない方も、今後の予防のためにも、毎日のケアの継続を続けてくださいね。

次回は老化の原因とエイジングケアについてお伝え致します。

※関連記事
 美肌に導くスキンケア 第1回(シミ対策3つの方法)
 美肌に導くスキンケア 第3回(エイジングケア3つのポイント)

筆者紹介:

エクラブランシュ後藤氏

エクラブランシュ株式会社 代表 後藤美由紀

専門学校を卒業後ドラッグストアに就職し、一般医薬品・化粧品販売員に。その後化粧品メーカーの美容部員を経て、大手ドラッグストアのプライベートブランド化粧品企画開発や社内教育、営業などに携わる。「誰もがもっと美しく健康になれる」と平成28年、エクラブランシュ株式会社を設立。美容と健康の根本は「食事と栄養」。分子栄養学の観点から美容、健康、精神への密接な関わりを伝える。

エクラブランシュHPはこちら
https://eclat-blanche.com/