Factから知恵を得る

私のノートPCの壁紙は某企業からいただいた素敵な風景とカレンダーに設定しています。毎月1枚づつの12枚の壁紙で、先日、1月のままだったことに気がついて(自動では変わってくれない)2月のものに入れ替えました。そのとき、ちょっと前までお正月だったのに・・・と、いつもながらに時間の経過の早さに驚かされました。

今年の仕事は1月7日の大学生向け「人生100年時代について」の講演で始まりましたが、いつものセカンドキャリアの話と違って、これから社会に出る学生さんたちを相手なので、どんな話をしようかとずいぶん悩みました。

オンライン開催で、しかも学生さんたちは顔を表示しないというなんとも寂しい形態のため相手の反応もわからず、あれで良かったのかかなり不安でしたが、 「これからの生き方の参考になった」 「自分も仕事と私生活の両立を頑張りたいと将来が楽しみになった」など、後から送られてきたアンケートには好意的なコメントが並び、とりあえずホットしたものでした。

いろいろお話させていただきましたが、最後にお伝えしたのが、「人生100年時代に身につけておくべきこと」。この不確実な世の中にこれから出て行く学生さんたちに、これを身につけたらいいだろうなと私なりに思うことをいくつかお伝えさせていただきました。

そのひとつが、ファクトから行動を起こす「習慣」です。
ファクトから何が言えるのか、それをどんなアクション(行動)に結びつけるべきかを考える。 毎日、耳にするニュースでも何でもいいから、「ふ~ん」でやり過ごさないこと

実は、偉そうに言って私自身なかなかできないのだけれど、だからこそ若い頃から習慣にできたら強いだろうなと思ってお伝えしたものです。

よく「ファクトで語れ 」 と言われるけれど、何かを語るときに「ファクト」はとても大事な事、説得力が違います。さらに、「ファクト」となると大事な要素のひとつは「データ」。

今、毎日のように新型コロナ感染者の数が発表されていますが、考えてみればこんな風に日本中で(世界中かも)で、毎日ひとつのデータをみんなが気にしているのは滅多にないことかもしれません。

そういえば、以前ナレッジマネージメントで聞いたことを思い出しました。

・「データ」とは、事実の定量的表現であり、単に事実を示したもの
・データをある目的のために意図を持って加工すれば「情報」になる
・情報を分析して価値ある判断をするための材料にまとめれば、それが「知識」となり、
・知識をもとに、ひらめきのように得られるものが「知恵」

20歳そこそこの学生さんたちと比べ、その3倍も生きている私にどれだけの知恵が身についたかと思うと、悲しいかな、まったく自信がない。

人生がいつ終わるかわからないけれど、残りまだあと数十年あるとすれば、それまでには多少の知恵を身につけたいと思います。